オリジナルノベルゲーム「生き、つなぐもの」
Story
其の血を飲んだ者は不死の力を得る。
不老不死の異能力が伝わる村の娘――鳴海(なるみ)は禁忌とされるその力を、興味本位から行使してしまう。
しかし、禁忌の力が生み出したものは――
どんなに踏みつけても枯れない花。吹雪の中で鳴き続ける蝉。紅葉しない銀杏。
不死の力を得た異物の噂は風に乗り、やがて禁忌の力を求める邪な者達によって村は滅ぼされてしまう。
二度とその力が振るわれることはなかったが、鳴海は禁忌の代償をその細身に背負わなければならなかった。
不死となり永遠の命の業を背負うこととなった鳴海は、長い時間を一人刻んでいく。
不老不死であることを除けば、年頃の可憐な少女であった鳴海に恋焦がれる者も少なくなかった。
流行り病を生み落とすと、魔女狩りが世界に暗い影を落としていた時代に、鳴海は一人の青年と出会う。
小さな町ではあったが、領主を務める青年は富さえも投げ捨て鳴海を匿う。
つかの間の安らぎに涙した鳴海は、やがて心優しき領主と恋に落ちる。
――このまま朽ち果ててしまいたい。
領主の腕の中で願う鳴海。
しかし、咎を追う業火は、願い、祈ることすら許さない。鳴海の美しさに嫉妬した卑しい領主の妻は、鳴海を閉じ込めたまま館に火を放つ。
鳴海と領主を引き裂かんとする憎しみの炎は三日三晩荒れ狂い、舞い散る火の粉と共に鳴海はその姿を消した。
決して理解されることのない孤独を抱えながら、鳴海は歴史を漂流していく……
世界は鳴海を拒絶する。永遠の生は永遠の死。
永遠を手にした少女は歩き続けていく。業の十字架を背負いながら――
Character
主題歌
最果ての久遠
歌:佑木(熊谷 莉乃)
作曲:うと
作詞:うと
Staff
キャラクターデザイン:うと ミラー
イラスト:うと
シナリオ:赤髭
監督:赤髭
原作:mei
CV:黒木沙織 佑木 工場長 コルゲン
音響・音声収録:iyu